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住宅ローンの金利上昇への対策は?家づくりの予算の決め方

「金利が上がっているって聞いたけど、いま家を建てて大丈夫?」

松江市で家づくりを考えているご夫婦から、よくいただくご質問です。日本銀行は2024年から段階的に利上げを進め、2026年9月には政策金利を1.25%程度にしました。変動型の住宅ローンも、上昇局面に入っています。

この記事でお伝えしたいことは、1つです。金利はコントロールできませんが、「いくら借りるか」と「金利が上がったときの備え」は、ご自身で決められます。公的な調査の数字を使って、金利上昇への対策と、予算の決め方を整理します。

金利が上がると、何が変わる?まず数字で確認

金利が上がると、同じ金額を借りても、毎月の返済額が増えます。借入額と金利の組み合わせごとの、毎月の返済額(35年・元利均等)です。

借入額\金利(年)

1%

2%

3%

4%

3,000万円

約84,700円

約99,400円

約115,500円

約132,800円

3,500万円

約98,800円

約115,900円

約134,700円

約155,000円

4,000万円

約112,900円

約132,500円

約153,900円

約177,100円

たとえば、3,500万円を借りた場合、金利が1%から3%に上がると、毎月の返済は約98,800円から約134,700円へ、約36,000円増えます。借入額が大きいほど、金利の影響も大きくなります。

金利の動きや、返済額・借りられる額の変化の詳しい数字は、次の記事で整理しています。

変動金利が上がると、返済額はどうなる?

変動型の住宅ローンの金利は、一般に、銀行の短期プライムレートを基準に、半年ごとなどに見直されます。多くの金融機関には、金利が上がっても毎月の返済額は5年間変わらず、見直しの際も直前の返済額の1.25倍までに抑える仕組み(5年ルール・125%ルール)があります。ただし、金融機関によって異なり、採用していないところもあります。返済額が抑えられている間も、返済のうち、利息に回る分が増えて、元本が減りにくくなることがあります。

住宅金融支援機構の調査(2026年1月調査)では、変動型・固定期間選択型の利用者の52.0%が、「金利が上がったときに、返済額がどれくらい増えるか」を「理解しているか少し不安」「よく理解していない」「全く理解していない」と答えています。また、毎月の返済額が増えたときの対応を聞くと、次のとおりでした。

毎月の返済額が…

「返済に目処があるので、返済を続ける」

「見当がつかない、わからない」

1万円増えたら

58.8%

15.5%

3万円増えたら

24.2%

27.2%

5万円増えたら

12.8%

38.4%

つまり、月3万円以上の増加は、多くの方にとって、対応の見当がつきにくい水準です。上の表で見たとおり、金利が2〜3%上がると、3万円を超える増加になることがあります。

金利上昇への対策

対策① 予算を決めるときに、「金利が上がった場合」を先に試す

いまの金利で「ぎりぎり返せる」額ではなく、金利が2%程度上がっても返せる額かどうかを、あらかじめ試算します。たとえば、いまの返済額が毎月10万円で、金利が上がっても、家計の余白でそれを吸収できるかを確認します。

参考までに、住宅金融支援機構の調査では、実際に借りた方の返済負担率(年間返済額÷世帯年収)は、20%以内が61.8%、25%以内が79.6%でした。これは「借りた方の実績」であって、安全な水準ではありません。教育費などの支出が重なる家庭は、これより余白を持たせて設計します。

対策② 金利タイプを、家計の耐性で選ぶ

変動・固定・ミックスの選び方は、金利の予想ではなく、「金利が上がったときに耐えられるか」で決めます。長期固定のフラット35は、2026年10月の最も多い金利が年3.83%です(融資率9割以下・新機構団信付き)。子育てプラスを利用して、ZEHまたは長期優良住宅を取得する場合など、条件を満たすと、当初5年間の金利が年1.0%引き下がる制度(4ポイントの金利引下げ)もあります。詳しい選び方は、次の記事にまとめています。

対策③ 借入額を抑える(頭金・予算の見直し)

金利は選べませんが、借入額は選べます。頭金を入れる、予算を見直すなど、借入額を圧縮するほど、金利の影響は小さくなります。頭金の目安や、実際に買った方の頭金の実態は、次の記事で整理しています。

対策④ 繰上げ返済と借換えを「選択肢」として持つ

余裕資金があれば、繰上げ返済で元本を減らし、将来の利息を抑えられます。また、より有利な条件の金融機関へ借り換える選択肢もあります。ただし、繰上げ返済の手数料や条件、借換えの審査・諸費用は、金融機関によって異なります。「いざとなったら使える」と考えるだけでなく、契約前に条件を確認しておきましょう。

対策⑤ 緊急資金と、教育費のピークを確保する

金利が上がる時期に、家計がぎりぎりだと、教育費や急な出費に対応できなくなります。生活費の半年分程度の緊急資金を手元に残し、教育費のピークの年に赤字にならないかを、年表で確認しておきましょう。

対策⑥ 返済額が増えたときの対応を、先に決めておく

先ほどの調査のとおり、返済額が増えたときの対応が決まっていない方が、少なくありません。「月○万円まで増えたら、繰上げ返済に使う貯蓄はこれ、固定へ切り替えるか検討する」というように、基準を先に決めておくと、慌てずに済みます。

「金利が落ち着くまで待つ」は、本当に得なのか

金利が上がる時期に、「落ち着くまで待とう」と考える方もいます。ただ、待っている間にも、価格は動きます。住宅金融支援機構の統計では、「その他地域」の土地付注文住宅の総額は、2019年度の3,869.2万円から2024年度の4,534.1万円へ、5年で約17%上がりました(建設費は約20%の上昇)。待つかどうかの判断材料は、次の記事で整理しています。

家づくりの予算の決め方:5つの手順

  1. 世帯の手取りと、固定費を確認する(月・年)。

  2. 返済に回せる額の上限を決める(教育費のピークを含めても赤字にならない額)。

  3. 金利を「いまの水準+2%」にして、その額で借りられる額を求める。

  4. 借りられる額+頭金から、総予算を出す。土地・建物・外構・諸費用・予備費を、すべて含めた枠にします。

  5. 総予算の中で、土地と建物の配分を決める。補助金や税の特例は、予算を下げるのではなく、余白として扱います。

よくある質問

Q. 金利が上がったら、すぐ繰上げ返済したほうがいいですか?

一概には言えません。繰上げ返済は、元本を減らして利息を抑えられる一方で、手元の資金が減ります。緊急資金と教育費を確保したうえで、無理のない範囲で行うことが大切です。手数料や条件は、金融機関で異なります。

Q. 変動で借りたあと、固定に変えられますか?

多くの金融機関で、固定への切り替えができますが、その時点の金利が適用され、手数料がかかる場合があります。借換えをする場合は、審査や諸費用も必要です。条件は金融機関で違うため、契約前に確認してください。

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住宅ローンのことは銀行へ、家のことはハウスメーカーへ、とバラバラに相談していると、「お金」と「家」が連動せずに話が進みがちです。IEKAKE(イエカケ)は、松江市を拠点とする、特定の住宅会社や銀行に偏らない中立の相談窓口です。1級FP技能士で、地方銀行で不動産関連の融資に携わった代表が、ライフプランの整理から、住宅ローン選び、住宅会社選びまで、ご家族に寄り添ってサポートします。

まとめ:金利上昇時代の家づくり、3つの鉄則

  • 金利が上がった場合を、先に試す:いまの金利ぎりぎりではなく、2%上がっても返せる予算にする。

  • 金利ではなく、予算と家計の余白で調整する:借入額を抑え、緊急資金と教育費のピークを確保する。

  • 返済額が増えたときの対応を、先に決めておく:「見当がつかない」状態を作らない。

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【出典・参考】(2026年10月16日時点の公表資料)

※ 返済額などの数字は、元利均等返済・ボーナス払いなし・手数料なしの単純な試算で、実際の返済額は金融機関の条件によって異なります。

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